40代会社員が起業して気づいた。会社員時代にやっておけばよかったこと、身につけておくべきこと

1:キャリアを考える

はじめに:あなたも感じていませんか?この閉塞感

「気がつけば40代。このまま定年まで、この会社で働き続けるのだろうか…」

朝の通勤電車で、ふとそんなことを考えてしまう。仕事内容は悪くないけれど、なんとなく物足りない。給与も安定しているけれど、将来への不安は拭えない。転職も考えるが、年齢的に選択肢は限られてくる。

そして頭をよぎるのが「起業」という選択肢。でも、家族もいるし、失敗したら…と考えると、なかなか踏み出せない。

もしあなたが40代前後の会社員で、そんなモヤモヤを抱えているなら、この記事が必ず参考になります。

本記事では、実際に43歳で15年勤めた商社を退職し、コンサルティング事業で起業した起業家の経験と、同世代の起業家10名にインタビューした内容をもとに、「会社員時代にもっとやっておけばよかったこと」を具体的にお伝えします。

起業家が振り返る:会社員時代に磨いておきたいスキル・経験 5選

✔ 課題発見力と提案力(=企画力)

なぜ重要なのか?
起業後は、誰も答えを教えてくれません。自分で問題を見つけ、解決策を考え、実行する力が全てです。

具体例:営業部のAさんの場合
Aさんは会社員時代、営業成績は普通でしたが、「なぜ競合他社に負けるのか?」を徹底的に分析し、プレゼンテーション資料の改善案を上司に提案していました。この「問題発見→仮説立案→解決策提示」のプロセスが、起業後のサービス開発で大いに役立ったそうです。

今日からできること

  • 週1回、自分の担当業務で「改善できそうなポイント」を3つ挙げる
  • 月1回、上司や同僚に改善提案をしてみる

✔ 顧客と本音で対話する力(=営業力+ヒアリング力)

なぜ重要なのか?
起業後は、どんな業種でも「売る」ことが必要です。その際、相手の本音を引き出せるかどうかで成果が決まります。

具体例:人事部のBさんの場合
人事部で採用担当をしていたBさんは、面接で応募者の本音を聞き出すスキルを磨いていました。「なぜ転職を考えたのですか?」という質問に対する表面的な回答から、さらに深掘りして真の動機を探る技術。これが起業後のクライアントヒアリングで威力を発揮し、競合他社が見抜けない真のニーズを掴めるようになったとのことです。

今日からできること

  • 社内会議で、相手の発言の背景にある「本当の意図」を考える習慣をつける
  • 取引先との会話で、一つの回答に対して「なぜそう思うのですか?」と一歩踏み込んでみる

✔ プロジェクト推進・調整スキル

なぜ重要なのか?
起業後は、外注先、協力者、クライアントなど、様々な関係者を巻き込んで事業を進める必要があります。

具体例:IT部門のCさんの場合
システム導入プロジェクトで、営業、経理、物流など5つの部門を調整していたCさん。各部門の利害が対立する中、全体最適を考えながら合意形成を図る経験が、起業後の複数企業との協業プロジェクトで大いに活かされています。

今日からできること

  • 社内の横断的なプロジェクトに積極的に手を挙げる
  • 会議の司会やスケジュール調整役を買って出る

✔ 数字に強くなる経験(=利益構造・KPI設計・予算感覚)

なぜ重要なのか?
起業は「夢」だけでは続きません。数字で事業を管理できないと、気づいたときには手遅れになります。

具体例:経理部のDさんの場合
月次決算業務を通じて、売上と利益の違い、固定費と変動費の感覚、キャッシュフローの重要性を肌で理解していたDさん。起業後、多くの起業家が陥る「売上は上がっているのに手元にお金がない」状況を回避し、堅実な事業運営ができています。

今日からできること

  • 自分の部署の予算と実績を定期的に確認する
  • 会社の決算書を読んで、利益構造を理解する

✔ 自分の「強み・特異性」が発揮された瞬間の棚卸し

なぜ重要なのか?
「あなたは何屋さんですか?」この問いに即答できないと、起業後に軸がブレて迷走します。

具体例:マーケティング部のEさんの場合
Eさんは「複雑なデータを分かりやすく可視化する」ことで、いつも他部署から頼られていました。この特異性に気づいていたからこそ、起業時に「中小企業向けデータ分析サービス」という明確なポジショニングで事業をスタートできました。

今日からできること

  • 「ありがとう」と言われた仕事の内容を記録する
  • 同僚から「○○さんといえば△△だよね」と言われることを書き出す

起業家が後悔する:会社員時代にやっておけばよかったこと 5選

💡 社外ネットワークの構築

後悔エピソード:Fさん(45歳・元銀行員)の場合
「起業後、最初の3ヶ月は本当に孤独でした。社内では部長職で多くの人とつながりがあったのに、社外に目を向けていなかった。結果、起業直後に相談できる人が誰もいなくて、精神的にかなり辛かった」

今日からできること

  • 月1回、業界の勉強会やセミナーに参加する
  • LinkedInやFacebookで同業他社の人とつながる
  • 異業種交流会に年4回参加する

💡 副業や小さなビジネスの”実験”

後悔エピソード:Gさん(42歳・元メーカー営業)の場合
「いきなり退職して起業したけれど、『自分で稼ぐ』ことの難しさを甘く見ていた。会社員時代に週末だけでもブログやnoteで情報発信していれば、もっとスムーズにスタートできたはず」

今日からできること

  • 土日に3時間、自分の専門分野でブログを書く
  • スキマ時間でクラウドソーシングの案件を受けてみる
  • 知り合いに無料でコンサルティングを提供してフィードバックをもらう

💡 資金面での備え(=貯蓄+信用スコア)

後悔エピソード:Hさん(44歳・元IT企業管理職)の場合
「退職前に住宅ローンの借り換えをしておけばよかった。会社員の信用力があるうちに、金利の低いローンに変更すべきでした。起業後は銀行の見る目が厳しくなって、思うような条件で借りられなくなった」

今日からできること

  • 起業資金として生活費の2年分を貯蓄する
  • クレジットヒストリーを良好に保つ
  • 住宅ローンなどの見直しを退職前に済ませる

💡 自分の「やりたいこと」の解像度を上げておく

後悔エピソード:Iさん(41歳・元商社マン)の場合
「『何か起業したい』という想いだけで退職したものの、具体的に何をやりたいかが曖昧だった。結果として最初の1年は事業アイデアが定まらず、迷走してしまった」

今日からできること

  • 毎日5分、「今日イラッとしたこと」「改善したいと思ったこと」を記録する
  • 月1回、「自分が心から解決したい社会課題は何か?」を考える時間を作る
  • プライベートで夢中になることを分析し、そこに隠された価値観を探る

💡 経営者目線で考える習慣

後悔エピソード:Jさん(43歳・元広告代理店勤務)の場合
「会社員時代は与えられた仕事をこなすことばかり考えていた。でも起業後は、『このサービスに月額3万円払う価値があるか?』『この人材に月給50万円払えるか?』といった経営判断の連続。もっと早くから経営者の視点を持っていれば、判断スピードが上がったはず」

今日からできること

  • 自分の給与に対して、「会社にとって採算が取れているか?」を考える
  • 会社の新商品やサービスを見て、「自分なら買うか?いくらなら買うか?」を考える
  • 部下や後輩に対して、「この人を自分の会社で雇いたいか?」という視点で評価してみる

40代だからこその”攻めの起業準備”

多くの人は「40代での起業はリスクが高い」と考えますが、実は40代にはこんな強みがあります:

豊富な人脈と信頼関係
20年の会社員生活で築いた人間関係は、起業後の大きな財産になります。

業界の深い理解
若手にはない、業界構造や商慣習への理解があります。

実行力とバランス感覚
家族やチームを支えてきた経験から、現実的な判断力が身についています。

つまり、あなたはすでに多くの武器を持っているのです。

おわりに:小さく始めて、大きく育てる

起業は「オール・オア・ナッシング」である必要はありません。

重要なのは、今の安定した会社員生活の中で、少しずつ「起業の芽」を育てていくこと。副業から始めて、軌道に乗ったら本格的に移行する。そんな段階的なアプローチが、40代の現実的な起業スタイルです。

この記事で紹介した10のポイントから、まずは1つを選んで、明日から実践してみてください。

1年後のあなたは、きっと今とは違う景色を見ているはずです。

オススメのアクション

  1. 自分の強みを3つ書き出す
  2. 改善提案を1つ上司にしてみる
  3. 業界の勉強会を1つ見つけて申し込む

小さな一歩から、大きな変化は始まります。

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